日本国内10施設・団体で採用聖路加国際病院・順天堂大学 循環器内科・名古屋大学 老年内科 ほか
簡易身体能力バッテリー(SPPB)の3つのサブテストの実施手順と採点基準を解説します。 検査は通常、静的バランス → 歩行速度 → 椅子立ち上がりの順に実施します。 手動では約10〜15分、AndanteFit使用時は3分以内に完了します。 SPPBはもともとGuralnikらによって開発され、加齢に関する疫学・臨床研究において広く用いられてきました。現在では臨床現場および研究において、下肢機能の標準化された評価指標として一般的に使用されています。
この3つの検査を、3分以内に自動で。
AndanteFitはストップウォッチも床マーキングも不要。LiDARセンサーがSPPB全3項目を測定し、検査者間のばらつきなく自動採点します。
3つのサブテストのスコア(各0〜4点)を選ぶと、合計スコアと機能レベル・臨床的解釈が自動で表示されます。各スコアの判定基準は下記の検査手順をご参照ください。
3段階の立位姿勢におけるバランス保持能力を評価します。体力消耗が最も少ないため最初に実施し、後続検査で要注意の対象者を把握します。
バランスを崩した時点、または検査者が終了した時点で計測を終了します。
| 0点 | 通常姿勢10秒保持不可 |
| 1点 | 通常姿勢≥10秒;半タンデム<10秒 |
| 2点 | 半タンデム≥10秒;タンデム<3秒 |
| 3点 | タンデム姿勢 3〜9.99秒 |
| 4点 | タンデム姿勢 ≥10秒 |
歩行速度は死亡・認知機能低下・入院・機能障害など、様々な健康アウトカムを予測する強力な単一指標です。4m歩行がSPPBの標準距離ですが、一部のプロトコルでは6m変法が使用されます。
歩行不可または身体的補助が必要な場合は0点とします。
| 0点 | 完了不可 |
| 1点 | ≥8.70秒(<0.46 m/s) |
| 2点 | 6.21〜8.70秒(0.46〜0.64 m/s) |
| 3点 | 4.82〜6.20秒(0.64〜0.83 m/s) |
| 4点 | <4.82秒(>0.83 m/s) |
5回椅子立ち上がり検査は下肢筋力・筋パワー・機能的神経筋制御能力を評価します。体力消耗が最も大きいため、最後に実施します。
| 0点 | 完了不可;腕の使用;>60秒 |
| 1点 | ≥16.70秒 |
| 2点 | 13.70〜16.69秒 |
| 3点 | 11.20〜13.69秒 |
| 4点 | <11.20秒 |
3つのサブテストのスコア(各0〜4点)を合計し、0〜12点の総スコアを算出します。
| 総スコア | 機能レベル | 臨床的解釈 |
|---|---|---|
| 0 – 6 | 重度の機能低下 | リスクが高い群。予防・リハビリ介入の優先対象。 |
| 7 – 9 | 中等度の機能低下 | 中間リスク群。運動介入の効果が最も大きく現れる。 |
| 10 – 12 | 正常〜良好 | リスクが低い群。初期機能低下の検出のため縦断モニタリングに活用。 |
スコアが1点以上変化した場合、臨床的に意味のある変化とみなせます。総スコアとともにサブテスト別のスコアプロファイルを解釈することで、個別化された介入計画の立案に役立ちます。
SPPBの標準は4m歩行です。静止状態から開始し、いつも通りの速さで歩いた時間を計測します。一部の研究プロトコルでは6m変法も用いられますが、SPPBの採点基準は4m歩行に基づきます。
座面高さ約43〜45cmの背もたれ付きで固い椅子を使用し、肘かけなしが推奨されます。腕を胸の前で交差し、腕を使わずにできるだけ速く5回立ち座りを繰り返した時間を計測します。
合計は0〜12点で、点数が高いほど身体機能が良好です。一般に10〜12点は正常〜良好、7〜9点は中等度の機能低下、0〜6点は重度の機能低下(死亡・入院・機能障害のリスクが高い)と解釈されます。1点以上の変化は臨床的に意味のある変化とみなされます。
手動での実施は準備・記録を含めて約10〜15分が目安です。AndanteFitを使用する場合、3つのサブテストが3分以内に完了し、計時や記録が自動化されます。
手動によるSPPB検査には、ストップウォッチ、床面の距離マーキング、そして検査者・検査セッション間での一貫した手技が必要です。実際には、手動計測や指示内容の違いにより検査者間変動性(inter-rater variability)が生じることがあり、大規模スクリーニングや多施設研究では特に顕著です。
AndanteFitはLiDARベースの歩行速度測定、動作追跡による立ち上がり計時、精密センサープラットフォームのバランス時間測定により、手動SPPB検査を自動化します。 3つのサブテストが3分以内に完了し、毎回の検査に専門スタッフは不要です。